SharePointで外部データ接続できるBusiness Connectivity Services(BCS)とは?

皆さんこんにちは。MS開発部の中村です。
今回はBusiness Connectivity Services(通称:BCS)についてご紹介いたします。
初回になりますので、サービスの仕組みや概要、メリット、問題点などを中心にざっくりとご説明できればと思います。
BCSとは
Microsoftの公式の文書を引用しますと
Business Connectivity Services は、統合データ ソリューションをサポートする、SharePoint 2013 および Office 2013 の集中管理型インフラストラクチャです。Business Connectivity Services を使用すると、SharePoint 2013 自体には存在しないデータに対するインターフェイスとして、SharePoint 2013 と Office 2013 の各クライアントを使用できます。たとえば、あるデータベースに配置された外部データが ~以下、長くなるため割愛~
というような詳細な説明がありますが、簡単にまとめますと、SharePoint上にはない外部のデータに対して作成、読み取り、更新、削除を行うことができるということです。
またSharePointだけではなくExcelやWordなどのクライアントサイドソリューションとの連携も可能(一部制約あり)なので多岐に渡る手法で運用することができます。
もちろん読み書きされたデータは外部へ再度格納(一部制約あり)されますので他サービスとの連携もとりやすくなります。つまり運用しだいでは相乗効果を生むことができます。
BCSの仕組み
Business Connectivity Services(BCS)は、SharePoint 2010およびMicrosoft Office 2010から使用された名称です。(Sharepoint2007で呼ばれていたBDCが元です)BCSにより、Webサービス、SQL Server SQL Azureなどの外部データに接続すると、SharePointからデータの読み書きを行うことができます。
設定面のお話をしますとSharePointDesignerで対象の外部データに接続するための外部コンテンツタイプを設定します。(外部コンテンツタイプはスキーマを定義しています)設定した外部コンテンツをSharePointから外部リストとして接続・作成すると標準のリストのように見ることが可能です。
メリットや問題点
開発者やユーザーなど人によってメリットや問題点は様々だと思いますが、今回は実際に使用しているユーザー目線で列挙していきたいと思います。
メリットにつきましてはMicrosoft社の公式HP等にも記載がありますのでこちらもご参考にしてみてください。
Microsoft社
メリット
-
別サービスで使用しているデータを使うことができる
売り上げや顧客管理、スケジュールなど別に登録しているデータを使用してSharePointの機能と紐付ができます。標準で入っている機能で簡単にデータの見せ方を変えたり、グラフにしたりできるので大変便利です。
※BCS接続チャート例 -
限定的に柔軟に使用することが簡単にできる
1つの外部コンテンツタイプを作成してしまえば、色々なページに設置することが可能です。ページごとに見せたいデータを変更することができ、さらには権限(特定のユーザーにしか見せたくない・変更させたくない)などの振り分けが可能なので柔軟に外部データ扱うことができます。
デメリット
5000件問題
5000件問題とはSharePoint側でリストの表示の際にアイテムが5000件以上あるとエラーが出力される問題です。外部のデータは比較的大きくなりやすいのでこの問題に抵触してしまう可能性があります。
※5000件問題については他記事でも取り扱っていますので参考にしていただければと思います。
SharePointで5000件以上のリストデータを表示するJavaScriptライブラリ①
SharePointで5000件以上のリストデータを表示するJavaScriptライブラリ②
以上、最後までご愛読いただき
ありがとうございました。
お問い合わせは、
以下のフォームへご連絡ください。