Azure FunctionsでMCPサーバーを構築する:VS Codeでの動作確認ガイド

2025.07.14
Azure FunctionsでMCPサーバーを構築する:VS Codeでの動作確認ガイド

はじめに

MS開発部の松坂です。
2025年春、Azure FunctionsでMCP サーバー(Model Context Protocol サーバー)が構築できるようになりました。この記事では、Azure Functionsを使ってMCPサーバーを立て、Visual Studio Code(VS Code)で動作確認する手順を解説します。C#を例にしますが、PythonやNode.jsにも応用可能です。
今回はAzure FunctionsでAzure AI Searchの結果を取得する構成を取ります。このMCPサーバーを作成することで、様々なエージェントからAzure AI Searchの呼び出しが可能となります。


1. 開発環境の準備

Visual Studio 2022
Visual Studio Code
Azure Functions Core Tools
.NET SDK(C#の場合は6.0以上)

2. Azure Functionsプロジェクトの作成

Visual Studioを起動し、Azure Functionsのテンプレートを選択します。


任意のプロジェクト名で作成し、FunctionWorkerを「.NET 9.0 Isolated」を選択、Functionは任意で作成します。


3. MCP拡張機能の導入

プロジェクトが立ち上がったら、上部メニュー「プロジェクト」→「NuGet パッケージの管理」を選択します。



以下パッケージをインストールしてください。

4. MCPサーバーのコード実装(C#例)

GetTimeTool.cs の例:
Program.cs で MCP ツールの登録も忘れずに行いましょう。

5. ローカルでの動作確認(VS Code)

Functionのプロジェクトを実行すると、ローカルでMCPサーバーが立ち上がります。


Visual Studio のコンソール上にMCPサーバーのURIが表示されるので保存してください。

次にVisual Studio CodeのCopilotを利用して動作確認をします。
Visual Studio Code左下の設定ボタンからSettingsを選択します。



Userタブにてmcpで検索を行いmcpの設定ファイルを開きます。


mcpの構造が作成されるので、以下の形で書き換えてください。
書き換え後、startを押下してください。outputコンソールに以下の表示が出れば、正常に動作しています。



次にVisual Studio Codeの「Toggle Second Side Bar」を表示し、Copilotを立ち上げます。


左下をAgentに切り替えます。ConfigureToolsボタンを押下するとエージェントに紐づけられているツール一覧が表示されるので、先ほど設定したMCPサーバーがあることを確認します。



6. 結果

これでMCP を利用したチャットが可能になります。今回は以前の記事で使用した武将データのインデクサを使って確認しました。(Gemini産DeepResearchのオープンソースをAzure環境で再構築!社内文書のディープリサーチを作る手順 – 株式会社ディープコム)

7. Azureへのデプロイ

Azureリソース作成を作成します。現在Azure FunctionsでMCPサーバーを立ち上げる際、オペレーションシステムはLinuxが推奨されてます。



Visual Studioのソリューションエクスプローラーにあるプロジェクトを右クリックし、発行を選択します。
先ほど作成した関数を選択し、発行ボタンを押下してください。


8. Azure Functionsの動作確認

「5. ローカルの動作確認」と同様に、Azure Functions の MCP サーバー設定を行います。
AzurePortalで作成したAzureFunctionsの認証キーを取得します。
以下のようにVisual Studio CodeでMCPサーバーの設定を行ってください。
VS CodeでMCPクライアント(例:GitHub Copilot Agent Mode)から疎通確認を行い、
ツール一覧でもMCPサーバーが設定されていることを確認し、同様にチャットを行ってください。

まとめ

Azure Functionsを使えば、簡単にMCPサーバーを構築でき、VS Code等を使ってローカル・リモート双方で動作確認が可能です。認証キーの取り扱いとストレージ設定に注意しながら、ぜひ最新のMCP開発を体験してみてください。

以上、最後までご愛読いただき
ありがとうございました。

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