【GitHub Enteprise】GitHubの新しい購入オプション Metered Billing を徹底解説!

2025.03.03
【GitHub Enteprise】GitHubの新しい購入オプション Metered Billing を徹底解説!

こんにちは、MS開発部の渋谷です。

この記事を読んでいる方は、GitHubの各種プランについて悩んでいるのではないでしょうか?

ソースコード管理やCI/CDのプラットフォームとしてGitHubは全世界で広く活用されていますが、特に法人での利用においてはどのプランが最適なのかを判断するのがなかなか難しいと思います。

GitHubには、さまざまな契約形態が用意されており、それぞれに特長があります。
選択肢は多岐に渡りますが、これらを正しく理解することで最大限にメリットを享受できます。

本記事では、GitHub Enterpriseに新しく登場した購入オプションであるMetered Billingについて解説をします。
これまでのGitHubとは少し異なるライセンスの考え方について整理をしていきましょう。

(※本記事は2025年2月時点での情報を元にしています。最新情報はGitHub公式ドキュメントをご確認ください。)

GitHubのプランは3種類

GitHubにはFree、Team、Enterpriseの3種類のプランが用意されています。
各プランの機能比較はこちらをご確認ください。
目的や利用規模に併せて使い分けられるようになっています。

特にGitHub Enterprise大規模な組織やセキュリティを強化したい企業に採用されています。GitHubのオプション製品であるAdvanced SecurityGitHub Enterpriseを持っていないと購入できないため、Advanced Securityの導入を理由にGitHub Enterpriseに切り替えるというユーザーも多くいます。

GitHub Enterpriseは一つのライセンスクラウドとオンプレミスの双方を使うことができます。クラウド版をGitHub Enterprise Cloud(=通称:GHEC)、オンプレ版をGitHub Enterprise Server(=通称:GHES)と呼びます。現時点ではGHECの日本リージョンデータセンターが提供されていない為、自社サーバー or 自社で契約をしているクラウドのIaaS環境でGitHub EnterpriseをホストしたいというユーザーはGHESを採用します。

GitHub Enterpriseの新プラン Metered Billing とは

GitHub Enterprise組織の管理やセキュリティの向上などさまざまなメリットがありますが、ライセンス管理の面で難しい点があります。それは年間契約のため契約期中にライセンス数を減らすことができないという点です。例えば契約期中に社員が増え、ライセンスを新たに付与する必要がある場合に増やすことはできますが、社員が減った場合やプロジェクトが終った際に契約ライセンスを減らすことはできないという仕組みになっています。そのため、余剰ライセンスが生まれやすいといった悩みを多くのユーザーが抱えています。

そんなお悩みを解決してくれる仕組みが2024年に発表されたGitHub Enterprise Metered Billingというプランです。名前が長くて覚えずらいですが、日本語では「ミータードビリング」と呼びます。これまでのGitHub Enterpriseとは異なり、Metered Billingは必要なライセンス数を毎月変動できるという特長を持っています。使った分だけお支払いという従量課金に近い考え方で、ユーザーライセンスも管理することができるという仕組みです。

Metered Billingを有効化するには

GitHub Enterprise Metered Billingを有効化する際には、以下2パターンのいずれかを選択します。
  • GitHub社との直接契約で有効化する
  • Microsoft Azureのサブスクリプションを紐づけて有効化する

Microsoft Azureのサブスクリプションは、どの契約が発行元でもMetered Billingを有効化することができます。ただし、実際にMetered Billingへの切り替えは既存契約の更新タイミングとの調整などが発生するため、もし興味がある場合にはGitHubもしくはマイクロソフトの営業担当に必ず相談をしましょう。

Metered Billingのメリット

Metered Billingのメリットを以下にまとめました。
  • 毎月必要な分だけライセンスを有効化すればよいので、余剰ライセンスが生まれず余分なコストを減らせる
  • スモールスタートでGitHub Enterpriseを試すことができる
  • 期間が決まっているプロジェクトにおいて、一時的に外部の方のライセンスを発行しやすい
  • AzureとGitHubのコストをAzure Cost Managementでまとめて管理することができる

GitHubのBillingの画面からAzure Subscriptionを紐づけることで、GitHub CopilotやGitHub Actionsの利用料をAzureの利用費用として計上する仕組みはこれまでもありましたが、Metered Billingによってユーザーの月額利用分もAzureの利用費用としてまとめることができるようになりました。そのため、Azureを既に使っている方は、開発環境からアプリの運用環境までにかかるコストをマルっと一括で管理できるようになるというメリットがあります。

さいごに

本記事ではGitHub Enterpriseの新しいプランであるMetered Billingについて解説しました。
ユーザーライセンス分のMetered Billingだけでなく、Advanced SecurityにもMetered Billingプランがありますので、スモールスタートで試してみてから大規模な利用を検討したい際にも非常に有用な仕組みです。

開発環境のコストと運用の最適化に是非お役立てください。

以上、最後までご愛読いただき
ありがとうございました。

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